莬絲子忌来    和田順子

 潔き春の寒さに莬絲子忌来

 春満月いのちの初めまろきかな

 綿虫の見えて来る日や波郷の忌

 蕎麦の実の干されてありぬ庫裡框

 道なりに海に尽きたり御講凪

 枯菊の一握刈るに香を立つる