無患子   和田順子

 無患子青し波郷知らずの波郷恋ひ

 詩を欲れば朱き実を下げ山法師 

 紅茶に檸檬色褪めゆくを惜しみけり

 夜の卓の青磁のごとき青葡萄

 秋澄むや栗鼠あざやかに放物線