夕 日   和田 順子

  木木を透く春の夕日は燃ゆるごと

  山道の入り口はここ花きぶし

蝌蚪生まれ何かしきりに訴へる

茎立や雨がますぐに降る日なり

啓蟄や東京駅に化石見て

ことばより先に出てをり蕗の薹