皆既月食   和田 順子

寒詣で樹齢千歳の榧くぐり

神木の枯れて蛇のごと竜のごと

牡丹雪地に着くときをためらへり

春寒や夫亡き日日を起きて寝る

しろがねのほくりの花芽明日を待つ