行く年  和田順子

 行く年や句会帰りに舟灯り

 岩礁の朱き鳥居や雁渡し

 望の夜のひとりの影となりにけり

 虫の闇門扉の余熱押して入る

 人形の変らぬ笑顔そぞろ寒

 恙なし数へなほして柚子の数