一句選評 (同人集より)  和田順子選 

  ダリの絵の時計ぐにやりと夏旺ん  清水 善和

  ぐにゃりと曲がったダリの時計の絵は、すでに詠まれて

 いるが、季語の「夏旺ん」が効いていてたかも暑さの熱で

 曲がった時計として感じられる。

  ダリさんには申し訳ないが、比喩として詠み成功している。


 一句選評 (繪硝子集より) 和田順子選    

   深海にねむる浮城天の川    植村 紀子

  浮城は軍艦の雅称。深海に眠る軍艦である。戦争で

 沈められて、まだ引き上げられない軍艦が日本には、

たくさんある。天の川の星がやさしい光を投げかけて

いるであろう。句会の兼題が「天の川」であったが、

あまのがわの説明にならず、深い句が詠めた。